ZAITEN2025年10月号
クレーマーズ・レポート第94回
東京電力HD・ブリヂストンの〝不誠実すぎる対応〟
カテゴリ:クレーム・広報
詐欺被害客をAIでたらい回し
〈TEPCO(東京電力エナジーパートナー)を名乗るフィッシング詐欺にあった。「電気が明日止まる」というメールが届き、詐欺だと思ったが心配になって契約内容を確認するためTEPCOへ電話をしようと考えた。ところが、ネットで調べても詐欺にあった時の緊急相談や契約確認の窓口は見つからず立ち往生してしまった。 そうしたところ、公式ホームページ(HP)にAIサポートの画面がポップした。しかし、「フィッシング詐欺」「緊急」という言葉に一切反応せず、公式HPにログインしたいと書き込み、AIが誘導した通りに手続きをしたが、ログインできなかった。結局AIにたらい回しされたあげく「よく、分かりませんでした」と言われる始末。無駄なことばかりさせられ最低だと思った〉(読者のメールより)
明日、電気が止められると連絡が来たら誰もが驚くだろう。そうした心理を利用した詐欺が横行しており、電気だけでなく電話など、多くの被害者がいる。しかし、その相談窓口がまったく分からなかったらさらに困惑する。
この件について、TEPCO広報担当に質したところ、「フィッシング詐欺の問合せ件数は 2024年3月、4月頃の引っ越しシーズンに急増したが、対策をとってきたので今年度は減少しています」と、随分楽観的な回答が返ってきた。
また、「HP上部に不審なメールや電話等に関する注意喚起及び問い合わせ先情報等を掲載し、クリックした先のページに問い合わせ先を掲載しています」と言う。 では、なぜ読者はこのページを探すことができなかったのか?
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システムトラブル隠蔽疑惑
ブリヂストンの公式サイト「Mobox」でクレジットカードの変更手続きを行った。ところが、忘れた頃に料金未徴収のメールが届いたため、コールセンターに連絡した。すると驚くことに、「クレジットカードの変更はできています」という言うではないか! しかし、なぜ登録が完了しているのに引き落としができないのかとの質問にオペレータ―は答えることができないばかりか、まるで私に問題があるというような対応をした。反論したかったが、決済ができていないのは事実だったため、振込料を払い料金を指定の口座に振り込んだ。
翌日、別の男性社員から電話がきた。決済ができなかった理由は不明としながらも、ちょうどその頃、システムトラブルがあったと匂わせ、〝もしかしたら〟それが関係しているのかもしれないしれないと語った。そして、カードの登録をもう一度し直してほしいと言ってきたため、再度変更手続きを行った。
しかし後日、信じられないことにまた未払いの連絡が入った。コールセンターに抗議の電話をしたところ、「登録も決済もできています。行き違いメールのようです」と、謝罪もなく呑気に一言。私は「なんてひどい会社なんだ!」と立腹した。客に迷惑をかけたことを特に問題と感じず、謝りもしない。こんな会社と二度と付き合いたくはない〉(読者のメールより)
カードの変更手続きが完了しているのになぜか決済されず、振込手数料まで負担させられ再度の振り込みや変更手続きをさせられたという読者。これがもし、読者が語るようにシステムトラブルのせいならは、本来、振込手数料はブリヂストン側が負担するべきだし、何よりもまず謝罪するのが当然だろう。なのにこの対応では読者が怒るのも無理はない。
......続きはZAITEN10月号で。