ZAITEN2025年10月号

あきれた広報実話 不定期連載 第80回

LINEヤフー「広報がどうしても隠したい川辺会長の趣味と住居」

カテゴリ:クレーム・広報

 インターネット上のニュースからプライバシー情報を尊重するとの取り組みを、読売新聞社と共同で行っているLINEヤフー。だが、同社の会長である川辺健太郎の「雑すぎる」プライバシー観は、広報担当者にもしっかり受け継がれていた。

 読売新聞社とLINEヤフーが結託し築こうとしている「新メディア帝国」の実像に迫った本誌今月号の特集。キーワードのひとつは、「プライバシー」だった。 「帝国」の半分を担うLINEヤフー会長・川辺健太郎のプライバシー観は、「私人、公人の区別なくすべての人に一定のプライバシーは保護されるべき」というもの。これだけなら穏当と言えなくもないが、例外的にプライバシーを報じても構わないのは「法律を犯したり、犯罪と確定した時のみ」で、その判断は「司法に委ねられるべきであり、確定までは推定無罪の原則が適用されるべきで、世間で断罪されるべきではない」というからなんとも危うい。  仮にこの基準どおりなら、過去の大型汚職事件の少なくともいくつかは表に出なかっただろうし、近年相次いだ芸能界の性加害問題も闇に埋もれたままだったろう。

 川辺にしてみれば、「ヤフー=メディア」という自覚はなく、相変わらずメディアに「軒貸し」しているだけのつもりかもしれないが、日本最大級のニュースポータルを運営する企業のトップとして、ジャーナリズムや調査報道がなぜ社会から要請されるのか、少しは考えてから発言するべきだろう。その川辺がいま、政府の規制改革推進会議の委員としてライドシェア解禁の旗振りをしていることに関して、本誌は今回、川辺の居住スタイルとの関係を尋ねた。

 特集記事でも言及したように、川辺は狩猟とダイビングの趣味が昂じて都心から100㌖離れた千葉県館山市に住んでおり、本人が「20年間タクシー通勤を続けている」と公言する稀なライフスタイルの持ち主。そんな特殊な生活を送る男が個人的体験をもとにライドシェア解禁を訴えたところで、その主張に「公共性」の裏打ちがあるとは思えないからだ。

 だが、その質問に対してLINEヤフーの広報はあくまで「川辺の居住地等のプライバシーに関する報道については、ご配慮のほどお願いいたします」と要請してきた。この「屈託のなさ」が怖い。

......続きはZAITEN10月号で。

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