ZAITEN2025年11月号
【対談】佐高信の賛否両論
佐高 信 vs. 古谷経衡「参政党の起源は〝ネトウヨの落ちこぼれ〟」
カテゴリ:インタビュー
ふるや・つねひら―1982年札幌市生まれ。作家、文筆家。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。インターネット、ネット保守、若者論などを中心に言論活動を展開。著書に『敗軍の名将』『シニア右翼』『左翼も右翼もウソばかり』など多数。近刊に『参政党と神谷宗幣 不安と熱狂の正体』。
佐高:先の参院選で、政党批判票を最も集めたのが、参政党らしいですね。読売新聞の出口調査によると、石破茂を支持しないと答えた人の18%が参政党に投票したとか。
参政党としては、石破の総理辞意表明をどう受け止めていると思いますか?
古谷:石破政権の批判を展開しつつも、いざ辞意表明となると複雑な心境だったのではないかと思います。 来る総裁選で有力視される高市早苗氏が新総裁となると、積極財政や国家観で参政党と重複して、参政党の存在感が埋没すると考えているのではないでしょうか。
佐高:参政党としては、誰が総裁になるのがベストだと考えているのでしょう?
古谷:小泉進次郎氏であれば参政党との違いは明確になるので、小泉新総裁の方が戦いやすいと考えていると思います。 参院選の勢いをそのまま来るべき衆院総選挙でも維持したいから、一刻も早い解散を望んでいると思いますが、衆院は参院と違い小選挙区ですから参政党の当選は難しく、比例復活のみに重点を置いた選挙戦を志向しているのではないかと。
佐高:実は参政党にとっては石破の続投がベストだった?
古谷:そうだと思います。総裁が高市氏か小泉氏のいずれかで、参政党の党勢は大きく変化することは必然だと思います。
佐高:いずれにせよ、比例代表の得票数は742万5053万票、参院選で14議席を獲得したからこそ出てくる疑問だよね。古谷さんは、参政党を結成する前、神谷宗幣代表がまだ無名の頃からの知り合いだったんでしょう。
古谷:はい。神谷氏が東京に出てきた初期の頃から知っています。はじめて会ったのは、12年前の2013年です。私も若手の保守、ネトウヨ論客で名が知られていましたので(笑)、都内で開催された右派集会で出会ったのがきっかけです。
彼は35歳で、僕は30歳でした。その頃の彼は大阪・吹田市議を辞めて、衆議院に自民党公認で立候補したものの落選した。それで東京に出て来ました。
私が当時レギュラー出演していたCSの番組『日本文化チャンネル桜(チャンネル桜)』だったり、編集長をしていた青林堂の保守言論雑誌『ジャパニズム』で何度かインタビューしたり、ほかにも彼にはいろいろと紹介しました。
......続きはZAITEN11月号で。