ZAITEN2026年6月号
ガバナンス機能不全の〝共犯者〟
ニデック会計不正の「社外取締役と監査法人」の大罪
カテゴリ:事件・社会
まるで経済小説のような生々しいパワハラ現場が露見したニデックの会計不正。 監査法人・社外取締役に「永守イズム」の暗部を止められなかったのか。
「ニデックは永久に不滅です」「我が愛するニデックに栄光あれ」―。
〝ミスタープロ野球〟の引退を彷彿させるメッセージを残して、ニデックの頂点に君臨し続けた永守重信が2026年2月26日に同社を去った。翌27日には会計不正をめぐる第三者委員会調査報告書が同社に提出されたが、永守を含めた経営陣の直接的な指示・命令はなかったとしながらも、永守を起点とする「過度な業績プレッシャー」が会計不正の原因と断罪した。
一連の会計不正問題が噴出した発端は25年6月に遡る。5月に海外子会社の監査に遅れが生じていると公表されていたが、6月18日、不適切会計疑惑が発覚したとして、有価証券報告書の提出を延期する事態となった。
海外子会社での不適切会計疑惑は、グループ全体のガバナンスや内部統制の問題に波及し、本社経営陣の関与疑惑まで浮上。9月に入ると社内調査では限界と判断、第三者委員会の設置が発表された。延期されていた有報は9月26日付で関東財務局に提出されたものの、監査法人であるPwCジャパン有限責任監査法人は十分な証拠が得られなかったとして、有報の適正性について「意見不表明」とする異例の事態となった。
この頃から報道は慌ただしくなる。10月には、東証が、監査法人の「意見不表明」を理由にニデックを「特別注意銘柄」に指定。将来的な上場廃止の可能性も生じることになり、指定発表直後にはストップ安まで株価は急落した。
「〝永守重信こそがガバナンスである〟と言うような、強権的なトップダウン企業として有名だったニデック。『永守が会計不正にどこまで関与していたのか』ということが最大の焦点であり、当時のマスコミの関心事だった」(経済誌記者)
......続きはZAITEN6月号で。







