2022年06月号

暗号資産取引所〝買収騒動〟の陰で―

暗号資産「ビットフライヤー」身売り騒動の陰に〝外資リスク〟

カテゴリ:企業・経済

ビットフライヤ_加納裕三20180302_時.jpg加納裕三氏

 日本最大級の暗号資産(仮想通貨)取引所「bitFlyer(ビットフライヤー)」がまたも身売り話に揺れている。


 持ち株会社のbitFlyer Holdings(ビットフライヤーHD)の少数株主連合による投資ファンド、ACAグループへの保有株式売却交渉が大筋でまとまり、共同創業者の小宮山峰史氏も同調することで、議決権の過半数をファンドが握る見通しとなった。グループ会社のQuickがビットフライヤーHDの株主である日本経済新聞は4月2日、「暗号資産のビットフライヤーHD、投資ファンドが買収へ」と電子版で伝え、株式全体の評価額は450億円程度とした。これを受けてビットフライヤーHDは3日、報道内容は自社発表ではなく、買収については現時点で決定された事実はないとリリースした。


 日経報道に対し、もう1人の共同創業者の加納裕三氏は4日、ツイッター上で「ホワイトナイト」(白馬の騎士)を募り、ACAによる買収に反対を表明した。


 加納氏は筆頭株主で約40%の株を保有しており、株主総会での特別決議に対する拒否権(議決権の3分の1以上)を持つ。ファンドが他の株主から過半数の株を取得しても、重要事項の決定には加納氏の同意が必要。増資で加納氏の保有割合を希薄化しようにも、株式発行手続きそのものが株主総会で認められない状態にある。


 そもそも、ビットフライヤーHDは2018年6月、本人確認の不備など資金決済法違反で金融庁から業務改善命令を受け、同年10月に事業会社と持ち株会社に分離、設立した。加納氏はその後、両社の取締役から退いたものの、大株主として経営に関与してきた。しかし、ビットフライヤーHDは今年3月30日、設立以来5人目となる社長交代を発表。クルクルと変わる経営体制は、ガバナンスの健全性に疑念を抱かせる。

......続きはZAITEN6月号で。

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