ZAITEN2026年2月号

動物愛護法の主旨を理解しない旧態依然体質

日本製鉄「猫に餌やり禁止」に抗議の声

カテゴリ:企業・経済

有志により、野良猫のTNR活動が続けられてきた日本製鉄の東日本製鉄所鹿島地区で、全入構者に 「餌やり禁止」が通達された。だが日本製鉄の決定は、動物愛護法違反の疑いがあると識者は指摘する。

 2012年に新日本製鉄と住友金属工業が合併して誕生した国内最大の鉄鋼メーカー・日本製鉄。1968年に茨城県の鹿島臨海工業地帯に開設された旧住友金属の鹿島製鉄所は、現在は日本製鉄・東日本製鉄所の「鹿島地区」(以下、製鉄所)となっており、東京ドーム220個分に相当する約1000万平方㍍の広大な敷地の中で、約3000人もの従業員が働いているとされる。  

 製鉄所から7㎞ほどの場所には、旧住友金属のサッカー部を母体とし、19年にメルカリに身売りされるまでは日本製鉄の子会社でもあった鹿島アントラーズの本拠地「メルカリスタジアム」がある。  

 そのため、周辺にはビジネスホテルやコンビニなどは点在するものの、現地を歩く限り民家などはまばらで、広がっているのは草が生い茂る空き地ばかり。海風に乗って漂う鉄の匂いは、この一帯に製鉄所が実在すると感じさせはするが、製鉄所の敷地はフェンスにより外部と隔絶されているため、部外者が内部を窺い知ることはできない。  

 ただ、フェンスといってもせいぜい高さ数㍍の金網であり、動物、特に身軽な猫にとってはさほどの意味はない。関係者によると、住友金属時代から製鉄所の構内には一定数の野良猫が住み着いており、同社の従業員による餌やり・水やりのほか、有志によるTNR活動が行われてきた。TNRとは、Trap(捕獲)、Neuter(不妊・去勢手術)、Return(元の場所に戻す)の頭文字を取ったもので、飼い主のいない不幸な猫(野良猫)の数を増やさない目的で不妊・去勢手術を行い、一代限りの命を全うさせるために動物愛護団体や個人などにより行われるものだ。

......続きはZAITEN2月号で。

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