ZAITEN2026年2月号

10年先の〝夢の先端技術〟は前途多難

日野自動車「小木曽社長」が選んだ〝目先の利益〟

カテゴリ:企業・経済

業界内で〝弱弱合併〟と目された日野自動車と三菱ふそうの経営統合。 不可能と見られていたディーゼルエンジンの再認可で急場を凌ぐが......。

 2025年10月、日野自動車と三菱ふそうトラック・バスの経営統合の象徴である持ち株会社「アーチオン」の概要が発表された。それからわずか1カ月後の11月21日、日野は、排気量1万2913㏄エンジン「E13C」の型式再取得を突如公表、このエンジンが搭載されるディーゼルモデルの「プロフィア」の出荷が約4年ぶりに再開されることになった。この決定に、日野のユーザーである運送事業者は驚きを隠さない。  

 約40年にわたり、旅客と物流を手がける経営者が語る。

「22年に日野が起こした排ガスや燃費のデータ改ざん不正の影響で再取得は不可能だと言われていた。不正当時、私も伝手を頼って何とか数台を確保したが、その時も『これで最後だろう』と言われたほどです。当然、再取得の情報など一切入ってこなかった」

「E13C」エンジンの型式再取得がいかにアーチオンの将来に影響を及ぼすかは後述するが、まずはアーチオンの市場評価だ。  後ろ盾となるトヨタとダイムラートラックの関与は、出資比率は同じでも議決権比率では19・9%と26・7%。代表権を持つ社長兼CEOとCFOの2人はダイムラートラック出身。日野・小木曽聡社長は最高技術責任者に就くが、代表権は持たない

 日野はトヨタから借り入れた短期借入金2615億円の全額を2社統合の26年4月までに返済することになり、命綱と目されていた羽村工場(東京都羽村市)をトヨタに売却。トヨタ製品の生産という稼ぎ頭事業も手放さざるを得なくなった。

......続きはZAITEN2月号で。

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