ZAITEN2026年1月号

攻めきれないブランド戦略に時計愛好家は幻滅

セイコーグループ「業績絶好調」でも〝二流の栄光〟

カテゴリ:企業・経済

 コロナ禍の社会不安を経て、現物資産への関心が高まっている。なかでも、経営者や医師などの富裕層は従来から高級腕時計を〝資産〟とみなしていたが、ロレックスやパテックフィリップなどの世界的な高級ブランドでは、一部のモデルの希少化が加速。中古市場では定価の倍以上の価格で取引される例もあるなど、単なるファッションアイテムではなく、市場は〝金融商品〟としてみる向きすらある。

 こうした世界的な腕時計人気を受けて、日本メーカーも自社ブランドの価値向上に躍起になっている。国内大手のセイコーグループは最高級ブランド、グランドセイコー(GS)に執心だ。

 2023年には東京・銀座に専門店となる「GSフラッグシップブティック 銀座並木通り」をオープン。遡ることコロナ禍真っ只中の20年には〝1流ブランド〟の証とされるフランス・パリのヴァンドーム広場に専門店を出店するなど、ここ数年、その勢いを加速させている。個別の製品に目を向けても、同年にはダイヤモンドや貴金属などを贅沢に使い、定価1000万円超えの限定モデルも発表した。

 海外のトップブランドに比肩するような、こうした〝高級路線〟が功を奏してか、コロナ禍以降のセイコーグループの業績は絶好調の一言に尽きる。

 25年11月11日に公表された決算発表によると、26年3月期第2四半期の売上高は前年同期比6・3%増の1605億円、営業利益は同26・2%増の168億4900万円に達した。また、26年通期業績予想を上方修正。売上高は従来予想の3140億円を3180億円に、営業利益も235億円を245億円に引き上げると発表。株式の年間配当も130円と従来計画よりさらに10円を積み増す。

......続きはZAITEN1月号で。

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