ZAITEN2025年12月号
駅舎の改築はおろかトイレの開設まで行政任せ
名古屋鉄道「どケチ」&「行政タカリ」体質
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かつて東海銀行(現・三菱UFJ銀行)、中部電力、松坂屋(同J.フロント リテイリング)、東邦ガスと共に名古屋財界の「五摂家」と謳われた名古屋鉄道(名鉄)。
2005年の中部国際空港(セントレア)開港に伴い開業した、ドル箱路線「名鉄空港線」に加え、インバウンド景気や不動産事業(マンション開発)の好調も後押しし、25年3月期は過去最高益となる377億円の純利益(前期比54・6%増)を達成した。
近年の同社からは、リニア中央新幹線の開業と、それに伴う名古屋駅地区再開発計画を機に堅実かつ保守的なイメージからの脱却を狙う意気込みが滲む。昨年3月には約20年ぶりにグループ経営ビジョンを刷新し、地元出身の俳優・滝藤賢一を起用したポスターやテレビCMで「名鉄×WAO!」なるスローガンをアピール。地元民を驚かせた。
だが、地元民が同社に向ける視線は思いのほか冷たい。 「名鉄に対しては別の意味でワオ! と言いたい。なにしろ名鉄名古屋駅の構内にトイレがたった一箇所しかないのです。狭い上に男性用の大便所は1基だけなので、毎朝、サラリーマンの行列ができています。仕方なく隣接するJR東海や名古屋市営地下鉄の改札外トイレを利用しています」(地元予備校生A氏)というのだ。
1日の平均乗降客数が27万人を超える、名鉄最大のターミナル駅の改札内トイレが1カ所しかない事実に、A氏も「名鉄名古屋駅は、3面2線しかないホームに1日約800本の電車がひっきりなしに発着することから一部で『日本一のカオス駅』と呼ばれていますが、トイレもカオス状態なんです」と嘆く。
......続きはZAITEN12月号で。







