2021年07月号

株主総会後に“謎の突如退任”

日本ペイントから遁走「元三菱UFJFG副社長」田中正明の負の遺産

カテゴリ:企業・経済

 三菱UFJフィナンシャル・グループ元副社長で、「喧嘩マサ」などとして知られた名物バンカー田中正明が、2019年3月に就任したばかりの東証1部日本ペイントホールディングスのトップから今年4月末、突如退任した。  

 会見では「自らの経営上の体力や年齢という事実に向き合う必要がある」「年初来、何度か体調を崩してしまいました」と述べた。そもそも会長に就いた時点で60代半ば、体調が悪いならばなぜ、3月下旬の株主総会で社長兼CEO(最高経営責任者)に再任したのか......。腑に落ちない点は多い。  

 田中は18年7月、当時の日ペ株の4割を握るシンガポール投資会社ウットラムの代表ゴー・ハップジンの誘いで、指名報酬委員会アドバイザーに就任。その頃は産業革新投資機構の社長だったが、同12月の"喧嘩"の末、退任。19年3月に日ペ会長となり、昨年1月からは社長CEOだった。

......続きは本誌2021年7月号で。

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