ZAITEN2022年05月号

北村滋も絶賛した幻冬舎「内閣情報調査室」盗用の顛末

カテゴリ:事件・社会

〈共同通信の配信記事を盗用 幻冬舎の新書、絶版し回収へ〉
 3月14日に共同通信が配信したこのニュースに、永田町や一部のマスコミ業界関係者は色めき立った。なぜなら、絶版が決まったこの新書は、発売当初から曰く付きの1冊だったからだ―。  

 2019年に幻冬舎から刊行された『内閣情報調査室』(幻冬舎新書)は、発売4カ月で3万8000部を売り上げるヒット作で、著者はジャーナリストの「今井良」なる人物。しかし......。

「内容はただの〝内調のヨイショ本〟。本の副題が『公安警察、公安調査庁との三つ巴の闘い』とあるように、3組織を対比しているのですが、いかに内調が優れているかが延々と書き連ねられており辟易とします」(公安関係者)  

 ところが、このヨイショ本を痛く気に入った大物がいた。内調の長である内閣情報官を務めた北村滋、その人である。「北村氏は周囲にも『本当に良い本だ』と激賞していたそうです」(当時を知る出版関係者)。新書の帯にはいつの頃からか、当時、内閣情報官から国家安全保障局長になったばかりの北村が〈これは内調について真摯に向き合い綴られた唯一のレポートだ〉と絶賛するコメントを寄せ、業界を大いに驚かせた。


......続きはZAITEN5月号で。

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