ZAITEN2023年05月号

美人ホステスと「同伴」報道

【特集3】日銀・植田和男キャバクラ新総裁の前途多難

カテゴリ:企業・経済

「誰がやっても難しい、厳しい状況。それがかえって私には非常にチャレンジングな(やりがいがある)仕事。挑んでみたい」

 4月9日に経済学者出身者として初めて日銀総裁となる植田和男(71)は2月下旬の総裁候補としての国会での意見聴取でこう意気込んだ。同じく著名な経済学者で米連邦準備理事会(FRB)議長を務めた元米プリンストン大教授のベン・バーナンキになぞらえ「和製バーナンキ」などとマスコミで持ち上げられて名誉欲を刺激されたのか、高揚感に浸っている様子だった。

 だが、そんなお目出度い状況も長くは続くまい。前任総裁の黒田東彦(1967年旧大蔵省、元財務官)が10年間もの長きにわたり続けた異次元緩和で、金融政策は国の借金を穴埋めする財政ファイナンスや株価対策の道具と化した。足元で債券市場の機能不全や円相場の急変動など副作用が噴出する中、植田日銀の至上命題は異次元緩和の手仕舞いとなるが、一歩間違えば経済・財政危機を引き起こしかねず、「何をしても批判される運命」(財務省筋)が待ち受けているからだ。今は「学者総裁」誕生に歓迎ムードの岸田文雄官邸や与党、市場関係者も金融政策の手綱捌きでちょっとでもミスれば一転して「やはり学者では務まらない」と攻め立ててくるだろう。「若い頃はイケメンで鳴らし、女性にモテた」と自任する植田にはスキャンダルのリスクもあり、新総裁を迎える日銀の前途は険しそうだ。

......続きはZAITEN5月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

SBI北尾が宣う「新生銀の上場時時価総額」に市場が難色

ダルトン「買収防衛策」包囲網で万事休す

田辺三菱「高給取り新経営陣」起用の〝放蕩ぶり〟

日本製鉄〝鬼っ子〟USスチールの「深刻な危機」

令和の「信用金庫・信用組合クライシス」

東京電力 経産省が完全国有化目指すも「資金繰り破綻」寸前

【特集2】東急の「渋谷再開発」がダメダメな理由

【特集1】「洋上風力開発破綻」で始まる〝撤退ドミノ〟

【特集1】中西社長に問われる〝責任問題〟追及の大合唱

【特集1】三菱商事が抱える「欧州最大規模の環境汚染」