ZAITEN2023年08月号

【新クレーマーズレポート】第68回

アメリカン・エキスプレス「予約できないコンシェルジュ広報対応は噴飯もの」

カテゴリ:クレーム・広報

 クレジットカード会社のアメリカン・エキスプレス(AMEX)にまつわる読者からの投書が届いた。

〈当方、AMEXプラチナ・カードを所持しており、5月にインドへ出張する際、コンシェルジュサービスで、4軒のレストランを紹介され、予約をしてもらいました。  

 ところが、当日の予約時間にレストランに行くと店舗スタッフに怪訝な顔をされてしまいました。詳しく話を聞くと「予約は承っていない」と言われてしまったのです。幸い、その時は何とか接待のお客様を待たせることなく席に案内してもらえました。  

 不安に感じたため、紹介された残りの3軒に確認すると、予約がされていませんでした。  

 4軒とも予約がされていない事実に愕然としましたが、さらに驚いたのは、帰国後にAMEXのカスタマーサポートに事の次第を連絡したときのことです。  

 電話口の担当者は「このたびはご迷惑・ご不便をおかけして大変申し訳ございません」と平謝りを繰り返しますが、要するに「こちら(AMEX側)に落ち度はない」というニュアンスなのです。 「業務フローに問題はなかった」の一点張りで、「予約がされていなかった」コンシェルジュサービスの落ち度や不備は一向に認めようとはしないのです。  

 その後、オペレーター課長なる肩書きのN氏が電話口に出ましたが、同様の要領の得ない極めてレベルの低い対応でした。  

 予約の不備はもちろん、その後の対応についてもあまりに杜撰なサービスと言わざるを得ません〉

年会費14万3000円

 AMEXといえば、米国発祥のトラベラーズチェック、クレジットカード発行会社で、日本での営業活動も1917年の第一次世界大戦中に開始しており、100年以上の歴史を持つ。  

 プラチナ・カードは業界最高レベルのハイエンドクラス向けのカード。かつてはAMEXからのインビテーションがなければ手にすることができなかった招待制のカードで、厳格な信用が所持に必要なほどステータスが高かった。  

 そのプラチナ・カードで利用できるコンシェルジュサービスが「プラチナ・コンシェルジュ・デスク」である。旅券や旅先でのショッピング、レストランの予約のほか、ゴルフ場利用やクルージングの手配も可能だ。年会費14万3000円で受けることが可能なサービスだけあって、まさにハイエンドクラスのサポートといえる。  

 だが、それはサービスを適切に享受できれば、である。読者の場合のように、重要な接待の場において予約の不備という恥をかかされた挙句、その不備を指摘しても慇懃無礼な返答をされるのでは、年会費14万円の価値はないと言わざるを得ない。  

 編集部ではAMEX宛に次の6点について問い合わせた。 ①レストラン等の予約サービスについて通常どのように紹介・受付・管理しているのか。 ②店舗・顧客双方に直前の予約の確認はしているか。 ③業務フローに問題がないとすれば、予約がされていなかったのは店舗の落ち度だと考えるが見解を伺いたい。また、そのようなオペレーションに不備のある飲食店を顧客に紹介する責任をどのように考えるか見解を伺いたい。 ④カスタマーサポートでの対応について問題はないと考えるか。 ⑤読者からの問い合わせと同様の予約の不備等の問い合わせはほかにもあるか。その際はどのように対応しているのか。また、業務フローを改善する方針はないのか。

......続きはZAITEN8月号で。

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