ZAITEN2024年09月号

「帯に短し、たすきに長し」

武田薬品「ウェバー社長残留」で社内外から溜息

カテゴリ:企業・経済

 来年にもトップの座を退くとみられていた武田薬品工業社長、クリストフ・ウェバーが続投の意思を表明したことで、内外をざわつかせている。  

 発端となったのは6月26日にブルームバーグが配信したウェバーへのインタビューに基づく「武田薬社長、中国のバイオテック企業との協業にはオープンな姿勢」と題した記事。その最後でかつて語っていた2025年頃の社長退任について「それはもう念頭にない」とさらりと宣言したのだ。業績も株価も低迷するなか、さえないトップが居座ることに投資家らからは悲鳴が上がっている。

 国内製薬最大手の武田トップに初の外国人社長として鳴り物入りでウェバーが就任したのは14年のこと。前社長の長谷川閑史が進めた武田グローバル化の総仕上げとしてヘッドハンティングされてきた。フランス出身のウェバーは、英グラクソ・スミスクラインなどを経た後、40代で武田トップに就いた。  

 業界での知名度もそう高くなく、「Who?」とされたが、19年にアイルランドの製薬会社シャイアーを約6兆8000億円で買収し、日本企業で初めて売上世界トップ10入りを果たすなどした。

......続きはZAITEN9月号で。

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