ZAITEN2024年12月号

今年だけで80店舗閉店の衝撃

ドミノ・ピザ「閉店ドミノ現象」

カテゴリ:企業・経済

 宅配ピザ大手ドミノ・ピザ(ドミノ)の閉店ラッシュが注目を集めている。SNS上では、「閉店ドミノ」という言葉が飛び交う。  

 コロナ禍での宅配特需の波に乗った同社は、2023年に業界では初となる1000店舗の出店を達成。しかし、今年に入って最大で80店舗の閉店を決定した。  この理由について同社CEOのマーティン・スティーンクスは、「コロナ禍の中で年100店舗以上に及ぶ急拡大をしました。なので、今年、戦略的にいくつかの店舗を閉店する決断をした」と雑誌のインタビューで語っている。  

 しかし、その原因はコロナ禍での大量出店の反動だけでなく、もっと身近なところにあった。消費者の目線から見ると、「ドミノを選ばない」理由が数多くあるのだ。取材やSNSの声をもとに、ドミノ苦境の「足元の原因」について詳報する。  ドミノへの不満の声は特に以下の3点に集約される。

①頻発するアプリの不具合

②ピザの質のバラツキ

③バイトテロをはじめとする従業員教育の不十分さ

そもそもログインできない

 まずは、①から。ドミノにはピザを注文するための専用アプリがある。しかし、不具合の報告が後を絶たない。実際にアプリを開くと、メニューのアイコンが出てくる。さっそく「ピザ」を選ぶと、いきなり画面に「半額ウェンズデー&サタデーピザ50%オフ」という表示。ことあるごとに、この宣伝画面が出てくる。クーポンを使わない人にとっては、この表示がひどく邪魔になってしまう。ドミノはこうしたクーポンやキャンペーンを積極的に行っているが、こうもアピールされてしまうと辟易してしまうし、いちいち表示されることで、アプリの使いやすさが低下し、本末転倒である。

......続きはZAITEN12月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

【特集】製薬業界〝火花散る〟波乱の総会展望

【特集】地銀「モノ言う株主・金融庁連合」で強まる再編圧力

【特集】東京電力「資金繰り破綻危機」で問われる経営責任

【特集】SBI北尾吉孝「フジテレビ支配」の野望

【特集】フジテレビ「経営陣 vs. アクティビスト」全面抗争

日本郵政「増田トンズラ」で沸き立つ旧郵政官僚

東京メトロ「1兆円上場」でも〝半官半民〟の限界経営

エーザイ〝不肖息子〟への代替わりに拭えぬ不安

野村不動産〝二流デベロッパー〟の証

三菱商事〝子煩悩老人〟垣内会長愛娘の配属先決定