ZAITEN2024年12月号
非常に質の悪い、いや〝たちが悪い〟広報
【全文掲載】東北大学「逆質問までしておいて答えない非常識広報」
カテゴリ:クレーム・広報
本誌今月号では、10月以降、国内トップクラスの国立大学のあり方が大きく変化することについて報じた(詳細はP22から始まる特集をご覧ください)。
取材のため、東北大学の総務企画部広報室に質問状を送った。
翌日、広報室の松野氏から以下のような返事があった。
〈いただいた内容を慎重に検討させていただいたところ、ご指定の期日までの回答が難しいため、今回は見送らせていただきたく存じます〉
期限が理由で回答できないとのことなので、回答期限を延ばすことを提案した。
すると、〈回答期限の延期のご提案を拝受しました。
ご質問と合わせてお伺いしたいのですが、今回、先のようなご質問をいただいた経緯と言いますか、本学の取組・計画にご注目いただいたきっかけなどをお伺いできますでしょうか。
すでに本学の計画案などをご覧いただいているものと存じますが、ご質問にあたっての着眼点などお伺いできますと幸いです。
対応にあたり、ご取材のご視点と回答とにズレが生じないようにという思いからお伺いする次第です。ご教示くださいますようお願いいたします〉
と松野氏は逆質問を投げかけてきた。
そこで、取材の経緯や趣旨などを丁寧に伝えたのだが......。
〈改めて内容を拝見しまして、やはり期日までの回答が難しいためお見送りとさせていただきたくご連絡いたしました。ご意向に沿えず申し訳ありませんが、ご容赦ください〉
と言うではないか。
回答にズレが生じないようにと逆質問までしておきながら、こちらが対応したにもかかわらず、回答期限を理由に回答を拒否するとは非常識ではないか。
しかもこちらは回答期限の調整を受け入れていたのに、端から答える気などなかったのだ。噴飯ものである。
取材者を愚弄するようなその態度。大学といえども法人である。企業広報として考えると、非常に質の悪い、いや〝たちが悪い〟広報と言えよう。
......続きはZAITEN12月号で。