ZAITEN2025年10月号
【対談】佐高信の賛否両論
佐高 信 vs. 松元ヒロ「テレビで会えない芸人が見た〝モノ言えぬ社会〟の素顔」
カテゴリ:インタビュー
まつもと・ひろ―1952年生まれ、コメディアン、パントマイマー。法政大学法学部を卒業後、コミックバンド「笑パーティー」、コントグループ「ザ・ニュースペーパー」を経てピン芸人として独立。自らを日本国憲法に見立てた一人芝居「憲法くん」など、風刺をきかせた独自パフォーマンスを確立している。
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佐高:今年の2月4日に自民党の岩屋毅外務大臣が共同代表を務める議員連盟「超党派石橋湛山研究会」の勉強会で講師をしたんですよ。いつもより極端に自民党の議員が少なかったな。
松元:それは佐高さんが講師であることを知っていて?
佐高:そう。そしたら、なんと、そこに参政党代表の神谷宗幣が来ていて私に質問したっていうんだ。で、全然記憶にないのよ。
松元:今みたいに話題にあがってこない時期ですよね。
佐高:その場にいた知人の編集者が、「佐高さん、神谷がいましたよ」って教えてくれてわかった。質疑応答の記録を確認してみたら、神谷が「湛山の本を読んだが、なかなかつかめない。湛山が首相だったらトランプにどう対処するか先生のお考えをお聞かせください」って、私に質問している。
松元:で、何て答えていたの?
佐高:「もし湛山なら国債を売るぞと言いかねない、へいこら媚びたりしないと思う。そのくらいのことは言っただろう」と返したらしいんだよね、全く覚えていないんだけど。ヒロさん、やっぱり一番がっくりきたのは参政党の躍進でしょ?
松元:やっぱりそうですね。がっかりでした。期日前投票に行くんですが、いつになく長蛇の列ができていたんです。これは何かが変わるかもしれない。いわゆる今の野党、革新政党に票がいくんだろうと。
佐高:どちらかというとヒロさんを呼んでくれるほうの。
松元:そう。そう。そう。また私の仕事が増えるぞと(笑)。なのに若い人たちが参政党に入れたと知って、がっかりしました。ただ、神谷という人物はネタがつくりやすくて、10月のライブのチラシをつくりはじめているんですが、裏側の僕のコメントは、もう参政党で埋まっちゃいましたですね。
......続きはZAITEN10月号で。