ZAITEN2025年10月号

旧安倍派と参政党が組めば日本は秒で崩壊

「裏金自民党」と「カルト参政党」共闘の悪夢 哲学者 適菜 収

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 7月18日、参政党代表の神谷宗幣は、三重県四日市市で演説し、同党の憲法構想案への批判に関し、「あほだ、ばかだ、チョンだと(言われる)」と発言。「チョン」は韓国・朝鮮人に対する差別用語である。直後に「今のカット、ああ、また言っちゃった」と撤回したが、これは失言ではない。すべては計算ずく。マイナスよりプラスの効果が高いと算盤をはじき、社会の最底辺にいる人間の心の闇に訴えかけただけである。

 バカを狙い撃ちにして、プロパガンダを繰り返す手法は、小泉純一郎政権以降急速に拡大したが、参政党には、さらに霊感商法やマルチ商法のスキルが組み込まれているように見える。その背後には、謀略・大衆煽動にかかわってきた人間が集まっているのだろう。

 参院選では神谷をはじめ参政党の候補者が連日のように嘘、デマ、ヘイトを繰り返した。「外国人からは相続税が取れない」「(給付金を配るより)減税が一番スピーディー」「外国人の不起訴率は右肩上がり」「沢山の仲間(警察官)が共産党員により殺害(された)」もすべてデマ。「選択的夫婦別姓制度で日本の治安が悪くなる」といった根拠不明な情報も垂れ流された。

 仮に参政党の主張が素晴らしいものなら、選挙戦ではそれを丁寧に説明すればいいだけだ。しかし、連中は嘘に嘘を重ねた。デマを指摘されると「その指摘はデマだ」と根拠なしに言う。証拠が残っていても「そんなことは言っていない」と開き直る。要するに、選挙までの間、世の中を騙し切って国会に潜り込めばそれでいいという発想だ。

......続きはZAITEN10月号で。

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