ZAITEN2025年12月号

繰り返される〝改革やるやる詐欺〟

小泉進次郎「口だけ農政改革」で〝敵前逃亡〟再び

カテゴリ:政治・国際

 新米の流通が本番を迎えているが、いまだに米価が下がらない。 「市場をコメでじゃぶじゃぶにする」。小泉進次郎が高らかにこう宣言して農相に就任したのは5月下旬。すぐさま「無制限」と謳う備蓄米の放出が始まり、店頭価格は下がった。農林水産省によると、5月12日の週に4285円という史上最高値を付けていた平均価格(5㌔当たり)は、7月28日の週には3542円にまで落ち着いた。ところが早場米地帯での収穫が始まった8月に入ると米価は一転して急騰。9月1日の週には再び4000円を超えた。本稿執筆時点での平均価格は4142円(10月6日の週)となっている。

 通常、新米の時期には供給量が増えるため、価格は下がる。ところが、2025年産はむしろ高止まりしたままだ。ただし、これは春先から予想できたこと。理由は、全国農業協同組合連合会(JA全農)の一部の県本部が高額ともいえる「JA概算金」を前倒しで発表したことにある。 「JA概算金」とは、JA全農の県本部が県内各地のJAに、コメの出荷量に応じて支払う仮払金のこと。当該年産の米価の行方を占ううえで重要な指標だ。  JA全農が概算金を発表する時期は、例年なら7月から8月にかけて。ところが2

 5年に限っては、2月や3月に出すところが出てきた。しかも、その概算金は前年産より3割以上高かった。

 一部の県本部が異例の動きを見せたのは、集荷競争が激化しているからだ。24年産では、卸売業者だけでなく商社の新顔が産地に入り込み、相場を大きく上回る高値を農業法人に提示して回った。  

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