ZAITEN2026年3月号

刺激的な証拠写真は〝加工〟が常態化

裁判員裁判「刺激証拠」で歪む司法

カテゴリ:事件・社会

日本の近代司法史上における最大の改革である裁判員裁判。 市民参加の裁判は証拠の〝客観性〟が捻じ曲げられる事態となっている。

「刺激証拠」という言葉を耳にしたことはあるだろうか。おもに裁判員裁判で用いられる、被害者の遺体および解剖写真や傷などの状況のほか、血液等が付着した凶器や血痕などが残る現場写真など、裁判員に対して、強い精神的負担を与える可能性のある証拠のことである。  

 殺人などの重大事件に関して、2009年から裁判員裁判が導入された。現在、裁判員裁判において、刺激証拠は裁判所の裁量によってイラスト化や加工されたものが用いられ審議されている。  

 弁護士の上谷さくら氏が、次のように詳しく解説する。 「裁判員裁判における証拠採用は、それぞれの裁判体(裁判官、裁判員による合議体)が判断するとしていますが、刺激証拠については、イラスト化・加工がされていなければ証拠採用されないことが、明確な法的根拠もないまま常態化しています。厳密には、無加工のオリジナルのものが採用されることもあるようですが、極めて稀なケースです」

転機となった国賠訴訟

 裁判所のこうした姿勢は、ある裁判をめぐる国家賠償請求訴訟に端を発する。

......続きはZAITEN3月号で。

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