ZAITEN2026年9月号

「持株会社制度」不毛の30年

テレビをオワコンに追い込んだ「認定放送持株会社」

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「佐藤二朗・橋本愛問題」も副産物化

 本誌15頁からの記事でも述べたように、日本では戦後長らく禁止されていた持株会社は、1997年の独占禁止法改正により解禁され、一般企業に関しては、自らは事業を行わない純粋持株会社が他社の株式を50%超保有して子会社できるようになった。だが、テレビ局に関しては、放送の多元性や多様性を担保するために特定の資本が複数のメディアを支配することを禁じる「マスメディア集中排除原則」が存在し、1事業者が複数のテレビ局を経営(支配)することは独禁法の改正後も長らく禁止されていた

「なし崩し的」に行われた移行

 だが2000年以降、この建前をなし崩し的に瓦解させることになる2つのファクターが浮上した。「地デジ化」と「配信」だ。  

03年12月に始まった地上波のデジタル化に民間放送事業者が対応するためには、全国7000箇所に置かれた中継局のデジタル化など莫大な設備投資が必要であり、民放全127社がこのために投じた費用総額は、地デジに完全移行した11年までに約1兆440億円に上った。
 また、15年にはネットフリックスやアマゾンプライムビデオなど、海外資本の配信事業者が日本に上陸することになるが、民放各社はこれらの事業者から受けていたコンテンツ買い付けの打診などを通じ、「黒船」の襲来が近いことは、実際の上陸の数年前には予見していた。  地デジ化への対応にしても、海外配信業者に対抗すべく放送と通信の融合を進めるにしても、実行には巨額の財源が必要だった。

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