2021年02月号

月刊ゴルフ場批評40

「ニュー・セントアンドリュース ゴルフクラブ・ジャパン」批評

カテゴリ:月刊ゴルフ場批評

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 新型コロナウイルスの世界的蔓延により悲惨な状況に陥った2020年だったが、「密」を避けられるゴルフ界は徐々に活況を取り戻している。21年も盛り上がって欲しいと願い、20年ぶりに難コースにチャレンジした。宇都宮の先、矢板インターから20分の「ニュー・セントアンドリュース ゴルフクラブ・ジャパン」だ。

 矢板インターだと東京都内から100㌔以上も高速を走る上、片道3000円以上。アクアラインを800円で渡れる千葉エリアには到底太刀打ちできず、栃木県だけでもこの15年ほどで10コース以上が経営を断念しているという。かつての〝ゴルフ場銀座〟はかなり寂しい状況だ。

 しかし、今回はゴルフの聖地であるセントアンドリュース(スコットランド)の名を冠し、設計者のジャック・ニクラスが完成後に「少しハードに設計し過ぎた」と省みた関東でも屈指の難コースだけに心が躍る。

 ニューコース18ホールとオールドコース9ホールの27ホール構成。オールドコースはスコティッシュリンクスを忠実に再現しているだけに、なんとも贅沢な時間が過ごせそうだが、訪ねた月曜日はセルフデーとかで3900円のスループレープラン。これで利益は出るのか?

 駐車場には数台の車とともに乗用カート。係の人によると、この場でキャディバッグをカートに積むシステムという。取りあえずフロントに向かうが、フロントとトイレ以外は使用不可。受付嬢2名と先ほどのポーター係1名。この日、遭遇したスタッフはこの3名のみだった。

 そういえばオールドコースは1㌔ほど離れた場所にあり、専用のモノレールで移動していたはずだが、かなり前に運行停止、かつての乗降場は雑草が茂っている状態だ。聞けばオールドは7時台の早朝スループレープランのみの営業で往復はクラブバスを使用しているとか。せっかくの名物9ホールがこんな扱いになっているとは。

 とにかくスタートホールへ。駐車場から地面に書かれた矢印を頼りにカートを進ませるが、なんだか裏道を抜けているようで侘しい。だが、コースレイアウトは変わっていない。右サイドはすべて池。左はバンカー群と林がせり出し、フェアウエーは広いものの、グリーンに近づくに従ってギュッと絞られ、ちょっとでも逸れたボールは手痛いペナルティを食らう。グリーンも激しいアンジュレーションで、ちょっとしたシングルでも100を叩くといわれた厳しいレイアウトは健在だ。

 ただ、以前のコースを知る者からすると、メンテナンスが非常に悪い。ボールの飛ぶエリアこそきれいにしているものの、ちょっと遠めのバンカーには雑草が伸び放題だし、フェアウエーもところどころに雑草が浸食している。腕自慢のアスリートゴルファーが難コースにチャレンジするべく、群れ集っていた時代に比べると、この落差は衝撃だ。

 3900円じゃ文句も言えないが、「セントアンドリュース」の名を冠している以上、この体たらくが許されるはずはない。

●所在地 栃木県大田原市福原2002 ●TEL. 0287-28-1191 ●開場 1975(昭和50)年5月10日 ●設計者 ジャック・ニクラス、デズモンド・ミュアヘッド ●ヤーデージ ニューコース:18ホール、6718ヤード、パー72、オールドコース:9ホール、3392ヤード、パー36

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