2021年05月号

続々と放たれる“文春砲”のネタ元がクーデター⁉

菅義偉スキャンダル"文春砲"の陰に「北村滋」黒幕説

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次から次へと政権を脅かす"文春砲"。マーク対象者の行動把握力は関係者も舌を巻くばかりだが、取材を進めると、その「ネタ元」として、かつて内閣情報調査室(内調)を率いたあの男が浮上した――。

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「官邸がまた司法関係でおかしな動きをしている。首相が代わっても、やることは変わらんね」

 菅義偉政権内の不穏な様相が垣間見えたのは、司法関係者のそんな一言からだった。

 司法関係での〝おかしな動き〟といえば、思い出すのは、検事総長人事への介入だ。同ポストをめぐっては、かねて政権と検察との攻防があった。

 事の始まりは2016年9月に遡る。当時、法務省刑事局長の林真琴と官房長の黒川弘務が争っていたが、検察首脳は林を次官に昇格させ、黒川は地方の高検検事長に転出させる人事案を作成した。林に軍配が上がったのである。

 ところが、安倍晋三政権はこの人事案を却下し、黒川を次官に昇任させた。また、18年1月にも上川陽子法務相が林の次官就任を拒み、名古屋高検検事長に転出させた。一方、黒川については19年1月に東京高検検事長に昇進させた上、定年が近づいた昨年1月には検察庁法の規定に反し、任期を延長させる閣議決定まで行った。

 最終的には黒川の賭けマージャンが発覚したため、同年5月に辞任を余儀なくされ、急転直下、林の検事総長就任の運びとなったのである。

 政権の検察介入はかくして頓挫したわけだが、「法の番人」とされる最高裁判所への介入は、これまで何度も報じられながらも、いまなお続いている。

......続きは「ZAITEN」2021年5月号で。

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