ZAITEN2022年07月号

〝高級感〟演出も「顧客ファースト」ではない―

星野リゾート 予約は面倒でも「しょうがない」のホンネ

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〈先日、箱根にゴルフをしに行きました。折角だから、高級リゾートの「星のや」に宿泊したいと思い、予約の電話をしたのですが、その際にとても不愉快な出来事があったのでお知らせします。  

 私が「箱根のゴルフコースに行く予定があり、距離が近ければ宿泊したい」との希望を伝えると、予約電話窓口のスタッフから「各地に宿があり、ご希望の宿とゴルフ場との距離は分からない」と。そこで宿につないでもらうと、距離が近いことが分かり、その場で予約を頼むと、今度はその宿のスタッフから「(予約は)できないことはないのですが、少々手続きが煩雑になります......」と婉曲な言い方で断られたのです。

 宿に直接電話をかけているのだから、その場で空室状況を調べて空きがあれば予約を受け付けることは可能なはず。しかし、「対応できない」と言うのです。  

 さらに、他の高級ホテルや旅館ではあまり経験のない事前のクレジットカード決済。結局、電話中に宿泊したいという気持ちが失せて、予約しませんでした。星のやと言えば、ホスピタリティに溢れたサービスで有名な一流リゾートだと思っていたので正直がっかりしました〉(読者メールより)

「公式サイト予約」に拘泥

 全国各地にリゾート施設を展開する星野リゾート。トップブランドのホテル「星のや」をはじめ、高級温泉旅館「界」、ファミリーリゾート「リゾナーレ」などの宿泊施設だけでなく、レジャー関連施設なども運営する。日本で初めての観光特化型の不動産投資信託(リート)を立ち上げて上場、今年は創業108年目という。

 新型コロナ禍で大打撃を受けた観光業界だが、いち早く業績を建て直したことでも知られ、代表の星野佳路は「ホテル界の風雲児」とも呼ばれる。日本の観光産業をリードするとされる企業だ。

 公式サイトで確認すると、読者が宿泊を望んでいた箱根の宿は、セカンドブランドの「界 箱根」とみられる。渓流沿いに立地した「全室リバービュー」を謳い、半露天風呂と牛鍋が売りの高級感を前面に出した和風旅館だ。宿泊料金は平日1泊2人(朝夕食付)で 約7万円台、土日祝日は約9万円台と値段も並じゃない。誰もがハイクオリティなサービスが受けられると期待するだろう。

......続きはZAITEN7月号で。

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