ZAITEN2023年07月号

体面代えても内紛体質は健在

【特集1】木原みずほ「妄想」の〝新看板〟と〝新中計〟

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みずほフィナンシャルグループ(FG)の木原正裕(1989年旧日本興業銀行)が社長に就いて初となる中期経営計画(2023年度から3年間)を公表した。併せて企業スローガンも10年ぶりに一新し、13年以来掲げてきた「One MIZUHO(ワンみずほ)」に代え、「ともに挑む。ともに実る。」をブランドイメージとしてアピールしていく考えだ。パーパス経営を志向する木原カラーを出したかったのだろうが、薄っぺらい理念先行のように映る。実際、看板や中計をかけ替えても、母体である旧3行間の内紛体質や大規模障害を繰り返してきた銀行システム、デジタル・海外展開の遅れなど、今後の生き残りを左右する重大な経営問題への解決策は示されないまま。不祥事頻発の元凶になった脆弱なガバナンス(企業統治)についても、システム障害問題を放置して株主や世論から袋叩きにあった「マダム社外取締役」こと小林いずみを取締役会議長として続投させるなど、「反省の色が全く見えない」(金融庁幹部)。みずほの株価が解散価値を下回るほど低迷する中、株主の失望感は深まるばかりだ。

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