ZAITEN2023年08月号

「隠し事」が多すぎる金融庁出身幹部

SBI生命「金融庁天下り役員」暴力スキャンダル

カテゴリ:事件・社会

 本誌7月号では元金融庁長官で「天下りの達人」と綽名された遠藤俊英(1982年大蔵省)が、23年6月にソニーフィナンシャルグループ(FG)社長兼CEO(最高経営責任者)に就任するなど、品のない天下りについて触れた。金融庁が所管し、しかも過去に不祥事で行政処分を受けた企業に、長官に上り詰めた人物が天下るのはいかがなものであろうか。  とはいえ、財務省や金融庁からは監督する民間企業への天下りが横行しているのが実態だ。特に天下り先の代表的な企業として知られるのが、SBIグループ。北尾吉孝が代表取締役会長兼社長(CEO)を務めるSBIホールディングスだけを見ても、独立社外取締役に竹中平蔵(元金融担当大臣)、福田淳一(元財務省事務次官)、末松広行(元農水省事務次官)と霞ヶ関の大物OBが名を連ねる。さらに、SBIと金融庁の「ズブズブ」な関係も知られているところだ。ホールディングス常勤監査役には元金融庁検査局総務課主任統括検査官の市川亨がいるほか、グループ会社にも相当数の天下りがいると見られる。

 本誌取材班では金融庁の天下りについて改めて取材を進めていたところ、金融庁OBによる醜聞情報をキャッチ。本誌7月号の「シルエットスキャンダル」で短く伝えた。生保会社の役員を務める金融庁出身男性が、内縁の妻がいるにもかかわらず、長年付き合った女性に痴情のもつれから暴力を振るった件である。実はこの生保会社とは、SBI生命のことだ。


......続きはZAITEN8月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

オープンハウス「社員が詐欺事件逮捕」にも沈黙

【特集】山口放送「違法総会運営」を最高裁が断罪

【特集】天下りのために「親子上場」粗製乱造の愚

「〝亡国の制度〟を即刻廃止せよ」 立教大学研究員 平嶋彰英

筑波大学「文系学部統廃合」の動きに教員悲憤

オープンハウス「社員逮捕」隠蔽の異様

【特集】現役・OB匿名記者座談会

【特集】権力一体化と既得権益化で腐る「仲良しクラブ」

【特集】海外ジャーナリストから見た異常性

【特集】「記者クラブ依存」のメディアに未来はない 立教大学教授 砂川浩慶