ZAITEN2025年07月号
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福島第一原発「経産省補助金」が〝コンプラ問題企業〟へ
カテゴリ:事件・社会
東京電力福島第一原子力発電所周辺の復興支援と位置付けられる、経済産業省の補助金を使ったデータセンターの建設に遅れが目立っている。データセンター事業は福島県大熊町で2件、同葛尾村で1件の合計3件が採択され、このうち5月時点でデータセンターが完成しているのは1件のみ。
残り2件は建屋の建設にすら着手できていない。3件はいずれも、自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金を使った事業で、採択事業者は最大50億円(補助率は最大4分の3)までの補助金が得られる。事業が遅れているのは、東証スタンダード上場のピクセルカンパニーズ(PC社)子会社であるピクセルハイと、受託開発やゲーム・エンタメ事業などを手掛ける「ORENDA WORLD」(OW社、東京都港区)の2社。両社はともに重大なコンプライアンス問題を抱えている。
証券取引等監視委員会は今年2月21日、PC社が会社側から前社長への実質的な貸付金に関する必要な情報を有価証券報告書に記載していなかったなどとして、約6億3000万円の課徴金の支払いを命じるよう金融庁に勧告した。
同社の連結子会社は、実態のない前払金の計上による損失の不計上の不適正な会計処理を行ったという。
......続きはZAITEN7月号で。
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