ZAITEN2023年09月号

女性社員を「キャバ嬢」扱いのオジサン経営者を斬る

【特集2】吉川ばんび「お飾り〝女性社外取〟は形を変えた女性蔑視」

カテゴリ:企業・経済

 女性として企業に勤めていると、男性社会の様々な「洗礼」を受けることに直面する。例えば、私が新入社員として入った会社では、若い女性社員を「お嫁さん候補」として扱い、取引先ではお偉いさん方の機嫌を取るための「キャバ嬢」として扱い、雑務を任せる「お母さん」として扱う悪習に辟易した。  

 会社の飲み会では、若い女性社員たちは必ず管理職以上の男性社員の両隣に座らされた。男性幹事からは飲み会の前に、「グラスの中身に注意してお酒が少なくなったら頼んであげて。お酌と、料理の取り分けもお願いね」と口酸っぱく指示されるのがいつもの流れだ。

 入社1年目のとき、こうした幹事から「●●部長にアイスを『あーん』してあげてほしい」と明らかに限度を超えた要求をされたときはさすがに耳を疑った。「あなたがしてあげたらどうですか」と返すと、男性は面白くなさそうな顔をしていた。  

 飲み代が会社の経費で支払われるならまだ「業務の一環」と諦めが付くのかもしれないが(何があっても『あーん』だけは絶対にしないけれども)自費だったのでとことん救いがない。自腹で3、4000円も払ってやらされることが「セクハラ接待」だという話は、何もこの会社に限った慣習ではなく、こうした「キャバ嬢」、「コンパニオン」的役割を押し付けられる女性は、周囲を見ても令和の時代においても少なくない。

......続きはZAITEN9月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

名古屋鉄道「どケチ」&「行政タカリ」体質

ハーレー日本法人〝白頭鷲〟の翼をもぎ取った「プロ経営者」

高島屋「株主・村上親子」の〝大立ち回り前夜〟

武田薬品が2日連続の「メディア軽視」で〝総スカン

脱・創業家「ファナック」〝軽量経営陣〟への不安

【特集】植田日銀「高市ショック」で〝戦々恐々〟

SBI北尾が宣う「新生銀の上場時時価総額」に市場が難色

ダルトン「買収防衛策」包囲網で万事休す

田辺三菱「高給取り新経営陣」起用の〝放蕩ぶり〟

日本製鉄〝鬼っ子〟USスチールの「深刻な危機」