ZAITEN2024年04月号

【対談】佐高信の賛否両論

佐高信 vs. 藤井 聡「今こそ〝財務省タブー〟に斬り込む時だ」

カテゴリ:インタビュー

ふじい・さとし 1968年生まれ、奈良県出身。京都大学卒業後、スウェーデン・イエテボリ大学心理学科客員研究員、東京工業大学教授等を経て現職。2012年から2018年まで安倍内閣・内閣官房参与としてアベノミクス、国土強靱化等の政策アドヴァイスを担当。2018年より保守思想誌・『表現者クライテリオン』編集長。

佐高:
経済アナリストの森永卓郎さんが執筆した、財務省批判がテーマの『ザイム真理教』がベストセラーになっています。

藤井:大手出版社には断られたと書いてありましたよね。森永さんは20年以上テレビに出演していますが、森永さんから「テレビに出ている人は絶対に財務省を批判してはいけない」と聞きました。森永さんは、戦略的に面白おかしいキャラ付けを自分にして、テレビに映った時、あえて軽く見られるようにしています。こうすることで財務省に対してぎりぎりの批判が可能になったのでしょう。私も財務省批判はやっていましたが、地上波のテレビで言うことができないのはもちろん、執筆活動でも財務省批判に横やりが入ったりすることもありました。  

 東京の地上波の番組でレギュラーになりかけたことも何度もあったのですが、全部出られなくなっています。その理由はやはり私の財務省批判だとTV関係者からうかがっています。  

 結局、東京では「TOKYO MXテレビ」の自分の番組くらいでしか財務省批判できないのが実態です。「正義のミカタ」という番組では経済評論家の高橋洋一さんと2人でしばしば財務省批判をしていますが、これもやはり関西ローカルだから許されている状況だと思います。とはいえ、今回『ザイム真理教』が出版できたというのは、財務省も批判を完封しづらくなっているのだと思います。


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