ZAITEN2024年11月号

桁違いの額の投げ銭

タマホーム〝坊ちゃん社長〟は動画配信の「投げ銭」に夢中

カテゴリ:企業・経済

 コロナ禍の際、ワクチン接種の禁止をリモート会議の場で社員に指示していたと世間を騒がせたタマホームの2代目社長・玉木伸弥。ことの顛末を報じた当時の『週刊文春』によれば、「ワクチンを接種した場合、無期限の自宅待機」とするルールが設けられたほか、2021年7月6日付の社内資料には「感染拡大防止に関する社内ルールに違反した場合、自宅待機を命じる」、「欠勤(無給)扱いとする」と記載されていたという。

 こうした報道に対して、タマホームは数度にわたって報道内容を否定するプレスリリースを公開。21年7月21日発売の『週刊文春』の報道に対しては、〈弊社においては、当初、ワクチン接種後の副反応を考慮し、ワクチンを接種した社員においては一定期間在宅勤務を行うものとしておりました。また、ワクチン接種が一定程度進んできた近時の状況等を踏まえて、ワクチン接種後に一律に在宅勤務とするのではなく、各社員の判断によって、出社、在宅勤務及び休暇の取得等を選択できるようにしております。なお、当然のことながら、在宅勤務期間中の給与等も適正に支払いを行っております〉と自社の見解を示した。

 玉木の暴走とも言える言動の背景には何があるのか。ある社員は「とにかくインターネットで多々ある陰謀論を本気で信じてしまうんです」と語る。

 この社員によると、20年のアメリカ大統領選挙の際には、「バイデンには影武者がいる」と本気で信じた玉木が社内で吹聴。タマホームではイエスマンが出世の条件であるとされ、そのため社員も適当な相槌ではなく、本気で信じている〝フリ〟をしなければならないという。

桁違いの額の投げ銭

 創業一族がトップに君臨する同社だが、その組織体質も硬直化しているようだ。

......続きはZAITEN11月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

JERA〝流出人材の梁山泊〟と〝魔性の女〟

西武HD「資産売却」の仰天〝タコ足〟商法

【特集】KADOKAWA「コンプラ崩壊」の現在地

「脱創業家社長」を2年でクビにしたカシオで続く〝果てしなき漂流〟

【特集】製薬業界〝火花散る〟波乱の総会展望

【特集】「株主優待」に依存する企業のあさましさ

【特集】地銀「モノ言う株主・金融庁連合」で強まる再編圧力

【特集】東京電力「資金繰り破綻危機」で問われる経営責任

【特集】SBI北尾吉孝「フジテレビ支配」の野望

【特集】フジテレビ「経営陣 vs. アクティビスト」全面抗争