ZAITEN2024年12月号

経産省「経済安保」を巡り財務省と熾烈な縄張り争い

カテゴリ:政治・国際

 米中対立を背景に経済安全保障政策の重要性が高まる中、財務省と経済産業省の縄張り争いが激化している。「経済安保」というマジックワードを繰り出せば、予算獲得から業界への締め付け、天下りポストまで省益拡大を狙えるからだ。  

 経産省は元自民党幹事長の甘利明を駆って政府・与党内に経済安保ブームを巻き起こし、半導体産業支援などに巨額予算をまんまと取り付けてきた。大企業に中国への技術流出対応などを迫り、担当役員として有力OBを天下りさせてもいる。  

 調子に乗って今年7月には貿易経済安全保障局を発足させた。従来の貿易経済協力局を衣替えしたものだが、新設した「経済安全保障政策課」を核に政府の経済安保政策全体を牛耳り、他省庁の予算や権限まで分捕ろうとする意図が透ける。

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