ZAITEN2025年09月号

業界上位への復帰など「夢のまた夢」と言わざるを得ない

住友商事「日経出禁」の稚拙すぎる広報対応

カテゴリ:企業・経済

 住友商事が『日本経済新聞』を〝出禁〟にしたと波紋を呼んでいる。出禁とは、企業などが取材はおろか、会見にすら当該媒体が出席することを拒絶する、メディア対応の〝最終手段〟を意味する。日本を代表する大手メーカーでも出禁を巧みに使い、メディアを意のままに操ろうとすることはままあるが、「経済メディアでは断トツの影響力を誇る日経にやることはまずありません」と別媒体の経済部記者は首を傾げる。

「住商が最も触れられたくない案件を深掘りして報じたことが原因だと聞いています」と別の総合商社関係者は囁く。各方面の情報を総合すると、同社がマダガスカルで立て直しに取り組むニッケルプロジェクト「アンバトビー」について、今年5月に日経が詳報したことが、上野真吾社長ら経営陣の逆鱗に触れたようなのだ。

 アンバトビーとは、ニッケルの採掘から精錬までをマダガスカル国内で一貫して手掛ける世界最大規模のプロジェクト。プロジェクト名は同国内陸部にある鉱山に由来し、住商は2005年に25%の出資を発表して参画した。

 しかし、プラントの立ち上げや操業が難航し、安定稼働には程遠い状況が続いているのだ。  

 参画から20年が過ぎるが、この間、パートナーだったカナダ企業が撤退した分を引き受け、出資比率が過半に達したこともあり、住商は何度も巨額損失の計上を余儀なくされている。今では累積損失が4000億円超にまで膨らむ状況に陥っている。

......続きはZAITEN9月号で。


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