ZAITEN2022年09月号

〝叔父貴追放クーデター〟以外に実績なし

セイコーHD「服部真二」成り行き経営の末路

カテゴリ:企業・経済

 セイコーホールディングス(HD)が今年10月「セイコーグループ」に社名変更する。自分の女性秘書を取締役に抜擢するなど、経営を壟断した創業一族の長老、服部禮次郎(2013年死去)を解任する「クーデター」が起きたのは12年前。以後同社の舵取りは禮次郎の甥で現会長の真二(69)が担ってきたが、経営陣の求心力はさっぱり回復しない。数年前まで「時計に経営資源を集中する」と言っていたのに、今回の社名変更で「顧客や社会の問題を解決するソリューションカンパニーへの転換を目指す」という。中期経営計画は毎度未達成でまさに〝砂上の楼閣〟。成り行き任せの経営は漂流するばかりだ。

社長のクビを挿げ替え

 4月に始まった23年3月期から、セイコーHDは事業区分を変更。従来「ウオッチ」「電子デバイス」「システムソリューション」「タイムクリエーション・和光事業他」の4部門としていたのを、新たに時計などの「エモーショナルバリューソリューション(EVS)」、精密部品の「デバイスソリューション(DS)」、ネットワーク系などの「システムソリューション(SS)」の3部門に再編成した。全てに「ソリューション」を付けているところがミソだ。

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