ZAITEN2023年05月号

財務省に勝ったと浮かれている場合ではない

【特集3】金融庁「氷見野副総裁」で〝脱弱小〟の胸算用

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「今年はうちの当たり年だ」  

 金融庁長官の中島淳一(1985年旧大蔵省)周辺はこんな浮かれムードに酔い痴れているという。2023年度の税制改正で長年の悲願だった少額投資非課税制度(NISA)の大幅拡充と恒久化が金融庁の要望通りに決まった上、直近では日銀副総裁に親元(財務省)を出し抜いて元長官の氷見野良三(83年同)を送り込む〝快挙〟となったからだ。5年後の総裁の目もある副総裁ポストは従来、財務次官や財務官OBの指定席とされ、同じ次官級でも霞が関の序列が格下の金融庁長官OBに回ることはなかった。この慣習が崩れたのは、財務省が今回、異次元緩和の後始末を押し付けられることを敬遠したためだが、事情はどうあれ、金融庁にとって目出度いことなのだろう。若手官僚の間では「この勢いなら防衛省や環境省に続いて、庁から省への昇格もそう遠くない」などと勇ましい声も聞こえるが、金融界では増長した金融庁がまたぞろ無理難題を押し付けてくるのではと戦々恐々の体だ。 

 そんな中、足元では米国の中堅銀行が連続破綻し、欧州ではスイス金融大手、クレディ・スイス・グループ(CSG)の経営危機も再燃するなど、中央銀行の金融引き締めを端緒とする国際金融システムの動揺が広がっている。金融庁には省(庁)益ばかり追求したり、権力を振りかざしたりするのではなく副総裁の氷見野がいる日銀と連携し、金融不安が日本に波及しないよう全力で取り組むことこそが求められる。

......続きはZAITEN5月号で。

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