ZAITEN2023年06月号

告発文書まで乱舞する千葉のトーナメント開催コース

袖ヶ浦カンツリー理事会が見逃す「パワハラ」の現状

カテゴリ:事件・社会

 千葉県にある「袖ヶ浦カンツリークラブ」(千葉市緑区)が、〈一般の平社員〉を名乗る人物による告発文書で揺れている。 〈今まで何名の従業員がY課長のパワハラで退職したか、ご存じでしょうか?〉(文書は実名、以下同)

 3月中旬に関係者らに送られた7枚からなるこの文書には、関根秀幸総支配人とY課長のパワハラにより退職した複数の従業員の名が列記されていた。 〈Iさんについては、Y課長の顔を見ると体調が悪くなり、退職時の制服返却の際にも事務所の中に入れなくなるほど拒否反応〉〈Sさんも同じで、最後には出勤できなくなり、血を吐くほど体調を崩したり、食事も取れないほど疲弊〉......本誌が取材した複数の関係者は、「内容はほぼ正確」と証言した。

 関根総支配人とY課長のパワハラは、人事で無理を強いて、適応できなければ追い込むというものだという。  

 例えば、子どもが小さいため業務時間の融通が利くキャディ職を希望した女性を、「大卒」という理由で経理に配属。「最初は特別待遇に見えましたが、経理経験のない女性がまごつくと責め立て、孤立した女性は退社しました」(関係者)。また、コース管理を希望して入社した高卒の男性に、「フロントに男がいない」という理由でフロントに配属、当初の配属期間を過ぎてもなお働かせ、男性は馴染めずについには退社した。

 文書には、昨年9月にキャディの1人が自殺したことも書かれている。「原因は仕事だったのか、家庭など他の問題があったのかはハッキリしません」と関係者は話すが、関根総支配人はその後、何ら施策を講じず、ただ緘口令を敷いただけだったという。

......続きはZAITEN6月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

読売新聞「社長の恩人」の個人トラブルに右往左往

百貨店が溺れる「免税品販売」高額リベートの謎

帝京大学「冲永理事長夫妻」の〝公私混同〟疑惑

いわき信組の「乱脈経営」は金融庁の怠慢

【特集】香害に家族の平穏を奪われた、ある女性の手記

【特集】香害問題の〝主犯〟マイクロカプセルの謎

【特集】「香害」を垂れ流す消費財メーカーの大罪

厚労省の「6億円民間病院融資」が〝くせ者〟に流出

福島第一原発「経産省補助金」が〝コンプラ問題企業〟へ

目白大学「裁判敗訴」でも居座る〝天下り理事長〟