ZAITEN2026年4月号

加害少年たちの〝その後〟を知る意味

【インタビュー】『償い 綾瀬女子高校生コンクリート詰め殺人事件』北海道放送デスク 山﨑裕侍

カテゴリ:インタビュー

『償い 綾瀬女子高校生コンクリート詰め殺人事件
6人の加害少年を追って』
文藝春秋/¥1,800+税

やまざき・ゆうじ―大学卒業後、東京の制作プロダクションに入社。テレビ朝日『ニュースステーション』などでディレクターを務め、少年事件などを取材。2006年、HBCに入社し22年4月から現職。プロデューサーとして制作した『ヤジと民主主義~小さな自由が排除された先に~』は2020年の日本民間放送連盟賞など受賞多数。

「史上最悪の少年犯罪」と呼ばれる事件の加害少年たちと、彼らの家族の「事件後の人生」を取材したルポルタージュが、刊行即重版と反響を呼んでいる。「真摯な贖罪」と「出所後の再犯・転落」を分けたものは何だったのか。

 今年1月、『償い 綾瀬女子高校生コンクリート詰め殺人事件 6人の加害少年を追って』(文藝春秋)を上梓しました。1988年11月から89年1月の間に発生し、「史上最悪の少年犯罪」と今も言われる事件の加害者の元少年たちと、その家族らへの取材を通じて、「償いとは何か」について、私なりの答えを探した過程を記した本です。  

 私は現在、北海道放送(HBC)の報道部デスクという立場にありますが、この事件の「その後」についての取材を始めた2000年当時は、テレビ朝日『ニュースステーション』のディレクターを制作会社からの出向という形で務めていました。本書の内容の一部も、その当時に取材した内容が元になっています。

加害少年を更生させた少年院

 この事件の犯人として逮捕された元少年たちは、主犯格A(18=事件当時。以下同)、準主犯格B(17)、被害女性を監禁する場所として自宅を提供したC(16)、監視役のD(17)、集団強姦に加わったE(16)、F(16)の合計6人です。このうち私が最も早く接触したのがFでした。彼に行ったロングインタビューは、刑罰適用年齢を14歳に引き下げるなどの方針が定められた、少年法の改正案が国会で可決された00年11月に合わせて『ニュースステーション』で放送され、当時大きな反響がありました。  

 Fはもともと、Aたちのグループには近寄りたくなかったにもかかわらず無理やり引きずり込まれ、被害女性X子さんの強姦に加わったのも、Aらに無理強いされた側面がありました。

......続きはZAITEN4月号で。

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