2020/08/01

【月刊ゴルフ場批評35】

「スカイウェイカントリークラブ」批評

カテゴリ:月刊ゴルフ場批評

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 東関東自動車道成田インターから約10㌔。成田空港に近いから「スカイウェイカントリークラブ」とは、失礼を承知で言うと安っぽく感じてしまうが、実はアコーディア系列でも「緑の看板」を使っていない、グレードが高めのコースだ。

 確かに、かつては独特の存在感を放つ面白いコースだった。元の親会社は大昭和製紙。なんでもオーナーがゴルフ好きで、世界の名コースを巡り、印象に残ったホールを再現させたという。

 例えば12番パー3は、かのオーガスタの12番に酷似。奥行きのないグリーン、大きく口を開いた手前の池、奥のバンカー、ブッシュなど。ここまでやるかと思わせるほど似ている。樹木の種類まで現地に近いものを植える凝りようで、千葉の内陸部なのに突如ユーカリの大木が現れたりする。

 米国コロラド州に、「プラム・クリークGC」というコースがある。線路と平行に造られたホールがあって、いつ果てるとも知れない貨物列車が轟音を響かせて通過する様は、西部劇の世界そのもので、郷愁をかき立てられる。

 7番は左サイドのクリーク沿いに打ち進むストレートなパー5だが、さらに左にはJR成田線の線路が平行して走っている。通過していくのは12両編成のJRの鈍行列車だが、あのイメージを意識して再現したとすれば、凄いとしか言い様がない。

 ほかにもティに立つと、「うん? どっかで見たような」と思わせるホールがいくつもあって、飽きがこない。となれば、各ホールの難易度もワールドクラス。17もの池がコースを取り囲んでいる上、日本特有の曲げても法面に当たってフェアウェイまで落ちてくるという結果オーライは望めない、手強いホールの連続だ。

 グリーンもほとんどが段グリーンで、極めつけは9番チャレンジャーグリーン。中央に凹みがあるという珍しい形状で、「逆3段グリーン」ともいうべきか。ここもかつてあった南フランスのビアリッツGCが元ネタらしい。

 レイアウトが厳しい上に、やっと辿り着いたグリーンでさらにイジメに合うわけだ。だが、その難易度とメンテナンスの良さから、プロやアスリートからは支持され、多くの腕自慢が訪れていた。

 そんなスカイウェイCCも長い間預託金問題で揉め、ようやく5年前にアコーディアグループの傘下になった。経営が変わってクラブハウスや駐車場のリニューアルを進め利用しやすくなったし、見晴らしが悪かったレストランからの眺望も改善された。

 ただ、設立当初のオーナーがこだわった〝名ホールの再現〟には、あまり興味がないようだ。

 アコーディアになって初めて訪れたが、プレーエリア以外のブッシュや樹木には手をかけていないようだし、特徴的な樹木もだいぶ姿を消した。芝から打てるノーネットのドライビングレンジもマットが敷かれ、かつての良さがどんどん失われているようで悲しい。

 効率優先の経営スタイルでは仕方ないが、ハイグレードなコースに位置づけているのだから、少しはこだわりを大切にして欲しい。

●所在地 千葉県成田市幡谷941-1 ●TEL.0476-36-2361 ●開場 1978(昭和53)年11月9日 ●設計者 発知 朗 ●ヤーデージ 18ホール、6829ヤード、パー72

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