ZAITEN2025年03月号

【対談】佐高信の賛否両論

佐高信 vs. 山崎拓「政治家の劣化を止めるには選挙制度改革が必要だ!」

カテゴリ:インタビュー

やまさき・たく―1936年、福岡県生まれ。福岡県議などを経て72年衆院選で初当選し、防衛庁長官、建設相、自民党幹事長、党副総裁などを歴任。当選12回。2009年衆院選を最後に議員を引退。現在は近未来政治研究会の最高顧問。

佐高:
小泉純一郎元首相は「自民党をぶっ壊す」と言ったわけですが、今はその自民党の最大の危機です。山崎さんは今後の自民党についてどのように考えていますか?

山崎:野党も相対的に見てあまり力がないので、結局成り行きだと思います。参議院選挙で今の与党が過半数を割ると、決定的なダメージを受けることになります。

佐高:
公明党もかなり弱っています。自民党と一緒になった政党は全部吸い上げられていくと言われているくらいです(笑)。自民党の中も石破茂首相と高市早苗で割れているように見えますが、流れとしては一つになっていくのでしょうか?

山崎:
政権という意味ではなく〝政治勢力〟としてみると、石破氏は同志がおりません。高市さんには日本会議というバックがありますが、日本会議が自民党を支配しているということはありません。また、高市さんを応援した旧安倍派はほとんど落選したので、高市さんも勢力がない。麻生派が残ってはいますが、実質的には自民党内に派閥がなくなっています。
 要するに今は〝三角大福中時代〟のような党内における勢力争いというのがありません。勢力争いがなくなると力の循環がなくなり、〝どろどろ〟になってしまう。今の自民党は〝溶解〟していて、まとまりがないですが、これをまとめていく力というのはどこにもありません。  かろうじて石破政権ができて、石破、森山裕両氏が主軸で何とか党という骨組みをつくっているという状況です。

......続きはZAITEN3月号で。

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