2021/04/01

【全文掲載】人気連載【新クレーマーズ・レポート】

【全文公開】KDDI 料金センターから「死亡者」宛て請求電話

カテゴリ:クレーム・広報

「KDDI料金センター」は、auの携帯電話料金の請求業務の拠点である。そのコールセンターに対して、死亡者宛の督促電話を無差別にかけているのではという疑惑が上がっている――。

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〈2月の土日に2回にわたり「KDDI料金センター」から自宅の固定電話に自動音声が入りました。「携帯料金の入金がないので期日までに支払え」という内容です。

 私はauで契約したことは1度もなく、勘違いだろうと思いましたが、確認のためにその電話番号に掛け直しました。ところが、営業時間外ということで電話はつながりませんでした。

 週明けの朝、再度電話したところ、オペレーターはいきなり「A様ですか?」と聞いてきたのです。どうやら、KDDIは私の自宅の電話番号を昨年亡くなった知人Aさんのものと勘違いしていたようです。Aさんは近所に住む身寄りのない男性で、Aさんが亡くなった後、Aさんの住んでいたアパートの家主に頼まれ、生前Aさんが契約していたauに私が解約のために死亡診断書を郵送したためと思います。その際、自分の名前と住所は書きましたが、電話番号は書かなかったので、どこで電話番号を調べたのでしょう。

 オペレーターに聞いたのですが、私の疑問をはぐらかし、間違い電話かもしれないなど明らかに嘘と分かる白々しい話をし、Aさんの家族の有無などを遠回しに確認した後、「Aさんと別人物の電話番号であることが分かったので今後連絡がいかないようにする」と言い電話を終えました。ところが、すぐまた別のオペレーターから「A様はいますか?」と電話がかかってきたのです。この調子では、この先何回同じ電話がくるのか分かりません。私が善意で手伝ったAさんの解約手続きが正しく処理されているとも思えません。個人情報流出にも該当するのではとも思っています〉(読者のメールより)

自動音声で無差別督促?

「KDDI料金センター」は、文字通りKDDI本体の携帯電話料金の請求業務の拠点である。それにしても、コールセンターが休みの日に、なぜ折り返しの電話をさせるような自動音声を流すのか。

 このセンターについてネットで検索したところ、かなりの数の書き込みが確認できた。驚いたのは、間違い電話の異常な多さである。ドコモやソフトバンクなど別キャリアと契約しているのに、身に覚えのない請求電話が来たという話や、同じ電話番号を以前に契約していた人物が残した債権を何度も督促してくるケースも多い。

 KDDIは間違って連絡しているケースが一定数あることも承知の上で、わざと料金センターが営業していない時間帯に手当たり次第に自動音声で電話をかけ、折り返し電話をさせることで債権回収のための情報でも集めよというのだろうか。

 しかし、読者のケースは契約者のA氏がすでに死亡しており、読者によって死亡解約の手続きが申請された後の話だ。ということは、KDDI側が解約手続きをあえて行なっていないということか。解約申請で契約者が死亡していることが分かっているはずなのに、わざわざ第三者である読者の電話番号を調べてまで督促の電話してきたのはなぜなのか。これは単なる間違いではなく、死亡解約だからではないのか。手続きを実行する前に契約をいったん相続人に承継させ、債権回収をしてから解約させるため、相続人情報を収集しているのではないか?

間違い電話を装い連絡?

読者のケースについて、KDDI広報の萩原氏に聞いたところ、「通信契約時に『契約者』『親権者』『請求者』など申告いただいた情報以外の申告にない連絡先にお電話することはありません」と繰り返した。しかし、読者は契約時にはA氏と一切関わっておらず、督促連絡の対象者でもない。また、萩原氏は、KDDI料金センターでは、住所から電話番号を調べて電話をするようなことは「絶対にない」と説明したが、読者の訴えとは明らかに異なっている。読者に電話が行ったのは、債権回収のためではないのか。

「債権回収の実態については詳細を控えさせていただきます。個々のお問い合わせ内容や事象についてはお答えしていません。当社は適正な個人情報の管理のもと、お客様対応を行っております」と萩原氏。

 KDDIでは死亡による解約手続きをauショップや書面で受け付けており、概ね1週間ほどで手続きが完了するという。このことからも読者が手伝った死亡手続きが正しく処理されていないことが分かる。

 そこで、第三者からの死亡による解約の申請が受け付けられないケースはどのぐらいあるのか確認したところ、「具体的な数については開示しておりません」と、萩原氏は回答を拒否した。

 萩原氏の話はどれも漠然としており、不明瞭な回答ばかりだった。そのため、編集部ではauショップのスタッフに聞き込みを行うことにした。

 すると―。「身寄りのない契約者が死亡した場合、第三者が代理人になるケースは、成年後見人か老人ホームなどの施設関係者だけで、それ以外の方は受け付けておりません。基本的にはご家族だけです」と言うではないか。

 KDDIでは、第三者が死亡による解約手続きを申請しても、かなり高い確率で〝不備〟として受理せず放置している可能性がある。しかも、それは申請者に知らされない。回答拒否の原因は、そのためではないか。

 携帯1人1台時代に、身寄りのない契約者が死亡した場合の解約手続きの実態はどうなっているのか。姑息な債権回収をしていないのならば、KDDIはそれを明らかにするべきだ。

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